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パッシブデザイン建築のコンセプトページです

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水戸市元吉田町328-3

コンセプトconcept

「Concept & Strategy」 発想・構想と戦略

The Heart-Hills Villa」の主旋律
パッシブデザイン(設計)建築
である「The Heart-Hills Villa」が奏でようとする主旋律は、まずは最初に、人間と自然を想いながら「快適さ」と「健康」についての「quality」とtasteとを問い直し、「人間」と「自然」がどのように関わり合い、そして私たちを取り巻く「自然世界や環境」をどのように取り入れて、交感、共生していくのかが基本になります。(基本的に、その自然との結び付きを失うことのない開放的な空間になります。)
 これが「パッシブデザイン建築」で、奏でようとする「見果てぬ主旋律」(unfinished Theme)です。

 ※「パッシブデザイン」の手法 ; 快適で健康的な居住空間を創出するために、できる限り機械的な手法であるエアコン等の機械設備や動力(アクティブデザイン)を使わず、建築的な手法、すなわち建築固有のデザイン、工夫や仕掛け・技術によって自然の「potential」を最大限に取り入れ、生かそうとする手法・やり方。「快適で健康的な居住空間」を機械ではなく、建築固有のデザインと自然との共生で創出しようとするのが「パッシブデザイン」の思想であり手法です。

快適で健康的な居住空間の「quality」とtasteとは、「夏は涼しく、冬は暖かい、そして自然との結び付きを失うことのない(共生する)開放的な空間」であり、そこに存します。そして、およそ「自然の陽光とさわやかな空気は、とても気持ちがいいもの」であるので、それゆえ、このような「爽やかさ、清々しさ、美しさ、風味など」といった普遍的な「快適さ(pleasant comfort)」へ到達するための「Vision」(あるべき姿、状態、方向)をみさだめ、「価値観」(大切にすべきもの、優先すべきもの、何をどのように行うか)を明確にして、「快適と健康の家」を創るための「戦略」(Visionを達成するための方法、手段)を練ることが必要になります。

⇒ Vision ⇒ 価値観 ⇒ 戦略

自然と住まいとの適切な関係 ; 土地の自然環境気候、風、太陽、湿気の自然要素を味方にして呼吸を合わせる。 
⇒ 本件土地柄(水戸市)は、「梅雨」を含めた「五季」が明確に移り流れる気候環境であり、冬は日照の晴天率が高く、太陽がぽかぽかと暖かい土地環境です(第8章「パッシブソーラシステム」成立の最適条件)。この土地柄に、家の呼吸を合わせることになります。  
※ 暖房期間(11月〜2月、)、1月の平均温度2.6℃、温度振幅14.3℃、
※ 冷房期間(7月中旬〜9月中旬)、8月の平均温度25℃、温度振幅10℃   
※ 南中高度(冬至); 30.52℃(90-36.22-23.26=30.52℃)
※ 南中高度(夏至); 77.04℃(90-36.22+23.26=77.04℃)、緯度36.22℃(水戸市中央)
※ 夏は、 南南東の恒常風。

 したがって、春と秋には「陽風」を、夏には「涼風」を、冬には「陽だまり」を、そして日中は「自然光」を、夜は「月光」を取り入れる発想と構想、そして、これらの「自然の恵み」を大切に活用する基本戦略を練ることになります。

(※ ところが、この茨城県は、日本でも温暖な県で冬の死亡増加率大.pdf へのリンクの資料では、全国でワースト第2位なのです。)

「閉じる技術開閉のデザイン」
本パッシブデザイン「The Heart-Hills Villa」では、自然環境に呼吸を合わせ、窓を開ければ爽やかに風が吹きぬけ、しかし不快な空気の場合は、窓を閉めればしつかりと外気を遮断し、それでも「自然の陽光とさわやかな空気に満ちたとても気持ちがいい『快適で健康的な居住空間』」が創出できる高性能《高気密・高外断熱・蓄熱体と風の道(換気と通風)とをパッケージにしする/第5章「Performance(基本性能)」の「開放的な」パッシブデザイン住宅であることが「Vision」であり「価値観」です。換言すれば、「The Heart-Hills Villa」パッシブデザイン(設計)の基本的な思考は、「閉じる技術開閉のデザイン」主旋律です。

自然の陽光とさわやかな空気に満ちたとても気持ちがいい「快適で健康的な居住空間」 

⇒ パッシブデザインによる全屋内の冷暖房躯体放射熱・蓄熱が基本とよどみのない効率的な自然(計画)換気のためには、「蓄熱体」を基本に「高気密性」と「高外断熱性」、風の道(換気と通風)とをバランスよくデザインすること。 《第5章「Performance(基本性能)」


 快適と健康の家を創出・奏でるための具体的な戦略」「戦術については、次章の「第2章」から各章に整理して触れています。


パッシブデザイン建築では、「住みこなし方」も、重要な意義を持ちます。 
■「住みこなし方の意義
「快適で健康的な居住空間」(建築物)の存在意義は、「暮らしを愉しむこと」のためにあります。そのためには、《「美人(意匠性)」(用・強・美)だけを追及するのではなく》、その環境としての「快適と健康の居住空間」を(パッシブデザインによって)創出・実現させる「基本性能」第5章から)だけではなく、翻って「住みこなし方」も、重要な意義を持ちます。
The Heart-Hills Villa」すなわち「愉住快居(the Intelligent House)」が求めるパッシブデザイン(受動的方法、自然循環に近い方法)の「住みこなし方」のコンセプトは、アクティブな自然との愉しみ方・暮らし方です。換言すれば、パッシブデザインは、「住み人」の視座からはアクティブデザインとなり、「住み人」のアクティブな「住みこなし方」が大切です。それは健康な心と身体づくりへと繋がっていきます。「愉住快居」は「住みこなし方」で、「住み人」がアクティブ健康と感性とを慈しむための「暮らしを愉しむことを期待しているのです。
 「住みこなし方」しだいで、住み人の@感覚(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感)は研ぎ澄まされ、A感性(感情や情緒)はゆたかになり、B思いやり・知恵・創造力は洗練されます。

 人間の五感で感じる対象物の基本原理が、人間の基本原理であり、自然現象や経済・文化活動についても、結局は人間の脳で認識されるから、脳の中にある基本原理や感性が大きく反映・影響する。それ故、物理(対象物)の基本原理ではなく、人間側の基本原理が重要であり、したがって対象や環境を認識する、いわば「人間のセンサー(intelligence)」を高め、洗練させることが大切になります。
 
依正不二(えしょうふに)」という仏教用語あります。「正」とは生命それ自体、つまり自分自身です。「依」とは生命である自分(正)を取り巻く環境や自然世界です。「依」と「正」は、別々のように見えて実際は「不二」で、切り離すことができない存在であるということです。「自分(正)と自分(正)の周りを取り巻く環境や自然世界(依)は、別のものではなく一体であり、そして周りで起きる出来事も、また周りにいる人間も、すべて自分自身(正)の心(生命)の状態(境涯)を投影させたものである」という意味です。
「ポジティブな思考がポジティブな結果を引き寄せる」というのは、よく言われていることです。

自然と交感するパッシブデザインの「愉住快居」では、冷暖房のスイッチを切り替えるだけの「人工的な快適さ」、また断絶された世界の宇宙船の中のような「人工的・固定的な快適さ」ではなく、住み人が、自然の中に天賦された 「潜在力」 や 「恵み」 をresponsiveに引出し、取入れ、そしてあくまでも「住み人」の感覚と感性で味付けをする「交感的な快適さ」を優先する基本戦略(住みこなし方)になります。
 およそ「自然の陽光とさわやかな空気は、とても気持ちがいいものである。」が、その人工的ではない贅沢な(苦味・渋みを含む)「自然の快適さ」を味わい、愉しむ自然交感・循環的な「住みこなし方」が重要の意義を持ちます。

愉住快居」が求める「快適さ」は、パッシブデザインの建築的なハード面だけでは得られない。すなわち、そのハード面の「パッシブデザイン建築物」とその取り巻く周辺の「ミクロクリマ(微気候)」を最大限に活かすには、あくまでも主体である住み人の「住みこなし方」というソフト面の生活様式と自然観が重要であり、住み人がアクティブに自然と交感し、その潜在力や恵みをアクティブに取り入れて、環境と共生しようとする「アクティブな暮らし方」が重要な意義を持ちます。
 なお、人間の認識のセンサーは、「遺伝子と学習アクティブな暮らし方)によって得られ、発揮、高められる」と言われています。
 ※ 子供が生まれ育つ環境の適応影響例; ひとの汗腺のおよその数は生後3年までに決定する。人工的な快適環境 のなかで育つと、環境適応力が弱まり、汗腺の数は少なく、汗もかけない身体に育つ。汗が上手にかけないと、身体 の熱が下げられないなど悲惨な影響をもたらす


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