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コンセプト
①. 空間をどのように見せたいか。空間に「起伏と奥行き」与えるため、どの光源で、どのように光を当て、光と影そして陰影を演出するか。他方で、照明を、収納家具の上部や足元に配するなど、どこにも影をつくらないlightingは壁や面を繋げることができる。このように一室一灯と一室多灯とでは、空間の雰囲気や造作の表情は大きく変化する。
②. 人は自分自身を照らし出されるのではなく、自らよりも周りが明るい状態にあるとき安心感を得るものであるから、人の影をつくらないために、ダウンライト(ユニバーサルタイプ)等は人の動線に直接的に設置せず、壁際や人が立つはずのない棚やテーブルの真上に設置する。
③. 室内の雰囲気の変化は、均一的な明るさを求めることではなく、明るさを暗さと共存させて輝かせる「センス」と「住まい方」が自然である。光輪の周辺にひそむ「闇」を、家の外に広がっている「夜」(の暗さ)とへと繋げ、自然との共存、共生をデザインする。
※ 仕事場の延長でどこもかしこも無意識に明るくしすぎて、味気のない雰囲気になっている。暗ければ見えにくいのはあたりまえで、見えすぎて困るものもある。また明るくしすぎて見失っているものもがある。シチュエーション(situation)で、良い雰囲気をつくり、繊細な感受性を取り戻す演出や仕掛けも必要である。
④. 言わば西洋的な「光と影の対立」による奥行きの深い空間もある。「光の強いところでは、影も濃くなる」(ゲーテ) ⇒ 木漏れ日のような光と影の効果を室内に作り出す(竪格子等)。
⑤. しかし日本的な障子紙を透過して、柔らかく拡散された光が拡がりと、いっしょに緩やかなグラデーションをつくる空間もよい。この和的な空間では、ものの影は薄らぎ、個々の物体は全体のトーンやグラデーションの中で融合されていく。個々物体を、お互いに主張させることなく、協調させるイメージである。
⑥. 「陰翳礼讃」(谷崎潤一郎) 「光と闇があやなす陰翳の微妙な濃淡を無限の色彩と捉え、美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にある。」
⇒ 「伝統的な日本座敷を墨絵に例えると、障子は墨絵の最も淡い部分であり、床の間は最も濃い部分である。数寄を凝らした床の間は、陰翳の秘密を理解し、光と翳との使い分けに巧妙である」
⇒ 床の間の掛け軸や花活は、それ自体が装飾の役をしているよりも、陰翳に深みを添える方が主である。掛けた軸物と床の間の壁との調和、「床うつり」を貴ぶ。
(※現代の住宅でよく見かける、床の間の内側をライティングするやり方とは、全く異なる。)
⑦. さらに思えば、もの自体の翳(かげり)は影ではなく、かげりうつろいでもある。この「礼賛」の思いを享け、素材自体の奥に潜む闇や陰影を引出して「趣きの表情」をつくる配光もよい。ただ明るいだけの煌々とした光の下では、趣きのあるテクスチュアの微妙な表情は失われ、のっぺりとしてしまう。人の表情も同じであろう。
⑧. 昼間はほとんど見えないように隠し、暗くなると照明になるように灯をデザインするもよい。 例えば、全体照明は間接照明を基本にし、スポットライト、シリンダーボックス等を活用する。
⑨. 足元を明るくするように気ずかいのある照明デザイン ⇒ 例; 収納棚の「足元を浮かせたデザイン(10~20cm)」で、圧迫感をなくし、底裏に照明を組込み、足元を照らす。足元灯の設置
⑩. エコ的にも、ディライト調のなるべく自然光に近い「灯」に配慮したいが、しかし食卓では、ネオジュウムランプを使用する。その理由は、白熱灯の灯りは、陰影をつくり、空間に立体的な表情を生み出す。 ⇒ 明るさを追求するだけではなく、あえて陰影をつくり影を味わう配光も必要である。
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